日本人とアメリカ人のまとめ買いの違い|買いおきと買いだめがお金と食品ロスの原因に!

<はじめに>
多くのアメリカ人は「まとめ買い」をします。
日本人も、「買い置き」という「まとめ買い」をします。
でも、両者の「まとめ買い」には大きな違いがあります。
そして、日本人の「まとめ買い」や「買い置き」「買いだめ」は、お金と食品のロスの最大の原因になっています!
もう一度、物の買い方やストックについて見つめ直してみませんか?
目次
アメリカの家にはパントリーがある理由
アメリカ人の多くの家には、パントリーと云う収納庫があります。
だいたいキッチンの傍にあり、食品や生活用品などのストック品、未使用の食器や調理道具を収めたりしています。
畳でいうと2畳~3畳くらいが平均的な広さです。
どうして、アメリカ人にはこんなに広いパントリーと云うストックルームが必要なのでしょうか?
それは、アメリカ人の買い物は「まとめ買い」文化だからです。
だいたいが1ヶ月に1回だけ買い物に出かけます。だから、車も1台はワゴン車を持っています。
そして、買う単位はケースごと、肉などもかたまりで買います。
日本にも進出してきているコストコというスーパーでは、そういう単位での販売になっていますよね。
日本人のように、ちょこちょこ頻繁に買い物に行かないので大きなパントリーや地下室、ガレージが必要なんです。
日本の家にもパントリーをつくるのが流行に!
最近は、モデルハウスを見ても気がつくと思いますが、日本の住宅にもパントリーを作る家が流行しています。
アメリカのパントリーほどではありませんが、1畳~2畳くらいのパントリーがキッチン辺りに備えられている家が増えましたね。
日本人は頻繁に買い物に行くのに、どうしてパントリーが必要なのでしょうか?
完全にアメリカの家の形だけを真似しているのだと思います。
余談ですが、戦後日本の家にも子供部屋を作りはじめました。
これも欧米の家を真似したわけです。
アメリカ人は赤ちゃんの時から、1人で子供部屋に寝かせます。
親に頼りすぎず、早くから1人立ちのできる子供に育てるのが欧米方式の子育てです。
日本の子育ては違います。
それなのに、形だけ子供部屋を真似したために、親子の会話や触れ合う時間が少なくなり、親子関係が崩れたり、非行やいじめ、引きこもりなどの悪影響が生じてしまっています。
じゃがいもを包むのに、日本の新聞紙よりも英字新聞の方がオシャレに感じるように、何でも欧米の真似をしたがります。
欧米文化への憧れからくる、横文字や欧米コンプレックスと呼ばれるものです。
こうした形だけを真似してパントリーをつくってしまうことで、最近は大変な悪影響が出てきています!
日本のパントリーは消費されないゴミ溜め物置化している!
折角作ったパントリーが、ただの物置化しているのです!
私もこれまでに多くの家を片付けサポートしてきましたが、パントリーやストックスペースを持っている家が多いです。
そして、買い置き品が山のようにしまい込まれたままの状態です。
そうしたパントリーの整理をしてみると、だいたい2/3の食品や洗剤、紙製品などの生活用品が既に廃棄品でした。
お金を出して買った物なのに、未開封や一口も食べられないまま廃棄するしかない状態です。
日本人はすぐにモッタイナイって言いますが、このような状態ではモッタイナイって言うことはできないと感じています。
「お金がない」「お金が足りない」「消費税反対」って言う前に、自分の買い物についてもう一度考え直す必要があるのではないでしょうか?
そもそも日本人に買い置き(ストック)は必要?
どうしてアメリカ人は買い置きをする必要があるのでしょうか?
どうして月に1回くらいしか大きな買い物に行かないのでしょうか?
それは、スーパーなどのお店が日本のように多くないからです。
国土の広さの違いもありますので、日本のように多店舗展開は難しいのです。
その代わり、ショッピングモールや大型スーパーがメインです。
日本みたいに歩いてすぐに買いに行ける距離ではないので、ワゴン車で行って月に1回ドカーンと買ってくるしかないのです。
近所のお店を冷蔵庫やパントリーにしたら?
余程の田舎や北海道みたいな広いところ以外は、これだけ近所にいろいろなお店がある国はないはずです。
私が住んでいる田舎でもコンビニはあります。
町中に住んでいる人や郊外の住宅街に住んでいる人でいたら、スーパー、ドラッグストア、ホームセンター、コンビニ、個人商店などに囲まれているのではないでしょうか?
そうした環境に住んでいらっしゃるのであれば、その環境をもっと活かしてみてはいかがでしょうか?
スーパーを自分の冷蔵庫として考えればいいのでは?
ドラッグストアやホームセンターを自分のパントリーにすればいいのではないですか?
よっぽど、その方が日付管理も品温管理もしっかりやってくれるはずです ^^
パントリーが活かされていない!
そもそもパントリーやストックスペースがありながら、日本人は週に1回は最低でも買い物に行くのはおかしくないでしょうか?
週の中日には、特売やポイント2倍デーがあると、さらに頻度が多くなっているはずです。
〇〇セールなどに引かれて、さらに買いに行くはずです。
せっかくパントリーやストックスペースを持っているのに、買い物の頻度が多いというのは、そうした収納の役割を活かしきれていないのです。
せめてパントリーを持っているのなら、買い物の頻度は少なくするようにしなければ、お金も商品も無駄になってしまいます。
早め早めに買いすぎている!
そもそも、日本人は早め早めに買いすぎています!
「切らしたら大変だから」って、早目に早目に買って安心しようとしています。
砂糖が切れたら本当に大変ですか?
スティックシュガーやハチミツ、みりんなどで代用はできませんか?
ティッシュがなくなったら本当に大変ですか?
ポケットティッシュが家やバッグの中に眠っていませんか?
お風呂やトイレ洗剤がなくなったら掃除は本当にできませんか?
台所洗剤や窓ガラス用洗剤など、他にも汚れを落とせる洗剤はいっぱい持っているはずですよね。
応用力やアイデアを活かしていきませんか?
これにはこれ!、これじゃなきゃダメ!という固定概念や先入観を捨ててみてください。
どうしてもそれじゃなきゃダメっていう物は、明日買いに行けばいいのではないでしょうか?
本当に無くなったり、切らして困る物って何でしょうか?どれだけあるでしょうか?
私はお金と命だけではないかと思います。
買い置きをするということは、お金を使うってことです。
無くなったら大変だからって、早目早目に買って、同時にお金が無くなっていくのは本末転倒になっていないでしょうか?
本当に切らしてしまって困る物ってどれだけあるでしょうか?
調味料でも他で代用できる物を持っていませんか?
予定していた料理を明日に変更すればいいだけでは?
近所からお借りできませんか?
自分にとって、我が家にとって本当に切らしたら困る物って何だろう?って一度考えてみてください。
明日買えば済むのであれば、焦って早目に買っておく必要はないのかも?ってことも多いのではないでしょうか。
さらに、先ほどお話したように近所にお店があるのでしたら、無くなってから、無くなる直前に書いて行っても遅くはないはずです。
いくら安くても消費しなければお得ではありません!
日本人は、モッタイナイと言いながら大量の食品を廃棄しています。
家庭からも、スーパーなどの流通業界、飲食店からも大量の食べ物が捨てられているのです。
世界では飢えで苦しんだり、餓死する子供たちが大勢いる中で、私たちは何をもってモッタイナイ!って言っているのか分かりません。
お宅の冷蔵庫やストック品はいかがでしょうか?
特売だからまとめて買っておこう!とか、ポイント2倍デーだからって買ったのはいいけど、食べずにいたら全然お得ではありませんよね。
または、例えば業務用のマヨネーズ1kgなどのお得用サイズ商品でも、全部消費せずに廃棄してしまっては全然お得ではありませんよね。
お金を捨ててしまっているようなものです。
買う時に、必ず消費する物を選ぶようにしていきたいものです。
そして、買う以上必ず全部消費するという覚悟をもってお金を払わなければいけないのです。
そうしなければ、世界で餓死していく子どもたちに対して申し訳ないですよね。
人間の脳は空っぽを嫌う本能!
どうして冷蔵庫もパントリーの中も、いっぱいにしてしまうのでしょうか?
安かったからとか、ポイントが2倍だったからだけが原因ではないのです。
脳科学で、その原因が解明されています。
それは、
人の脳は空っぽを埋めたくなる本能を持っているから!
なのだそうです。
皆さんも身に覚えがないでしょうか?
家の中の収納スペースでも、何も収まっていない状態を見ると、何か収める物はないかな?って思いませんか?
吊戸棚や食器棚でも、空いているスペースがあると、何か入れようとします。
ケースやカゴでも、ジャムやコーヒーの空き瓶でも、何か入れようと考えます。
バッグでも同じことが言えるのです。
私たちは入れ物やスペースが好きですよね ^^
つまり、最初からパントリーやストックスペースを無計画に作ったりしてしまうと、ドンドンそこへため込んで満たそうとしてしまうのです。
冷蔵庫も安易に大容量にしてしまうと、消費しない食品の貯蔵庫になってしまいます。
他にも、収納アイテムを増やしてしまうと、人はドンドンその中へモノをしまい込みます。
こうして、家のあっちこっちが埋蔵品だらけになってしまいがちなのです!
はたして、あなたのお宅には収納スペースと収納アイテムはどれだけあるでしょうか?
そして、その中にはモノをしまい込んだままの状態になっていませんか?
買い物カゴやカートを使うと無駄な物まで買ってしまう!
空っぽの空間を埋めたくなる、満たそうとする本能が、買い物で無駄遣いをしてしまう原因にもなります。
それは、お店にある買い物カゴです。
例えば、食パンと牛乳とヨーグルトを買いにきただけなのに、買い物カゴを持ってしまうとつい他の物まで買ってしまいます。
それは、買い物かごの中が満たされていないので、他に何か買う物はないかなぁ?とかって脳は捜そうとするのです。
そんな時に、「新発売」とか「特売品」などのキャッチコピーが目に入ると、つい衝動買いをしてしまいがちです。
カートを利用すると、さらに買ってしまいます。
私は商品開発のために、消費者の購買心理をつかむためのマーケティング(市場調査)を長年してきました。
買い物カゴやカートを置いていない店は売り上げが伸びません。
以前のコンビニには買い物カゴはありませんでしたが、今はどのコンビニでも設置しているはずです。
他にも、ユニクロではスタッフの人が買い物カゴを持っていないお客様に、「どうぞお使いください」って持ってきてくれますよね。
これらは接客サービスでもありますが、1点でも多く購入をしてもらう作戦でもあるわけです ^^
無駄な物を買ってお金を失ったり、家の中が埋蔵品だらけになってしまう一因です。
両手に持てる量の買い物でしたら、買い物カゴやカートは利用しない方が賢明なのです。
消費税が上がる前の買い溜めは要注意!
以前、消費税が5%から8%に上がる前に、日本中で買い溜めが発生しました。
結果的に、消費税が8%になった以降消費が低迷して不景気に拍車がかかりました。
そのため、多くのお店は消費税がアップする前よりも安いセールをドンドン行いました。
[bal2_R1]あの買い溜めは何だったの?[bal_R2]https://www.kireiseikatsu.com/wp-content/uploads/2018/09/pose_nigawarai_woman.jpg[bal_R3] [bal2_R1]今買った方が安いじゃん![bal_R2]https://www.kireiseikatsu.com/wp-content/uploads/2018/09/ikari.jpg[bal_R3]ってことになったんです。
今後も消費税は上がっていくでしょう。
でも、慌てて買い溜めする必要はないんです。
本当に今必要な物だけを買って、全部必ず消費する方が無駄遣いにはなりません。
安い内に買っておいても消費せずに廃棄してしまう方が、よっぽどお金の無駄遣いになってしまいますよね。
買い溜めがカビやダニ、ゴキブリを増やす原因にも
最後に恐くて気持ち悪いお話をさせていただきます。
ちょっと覚悟して読んでくださいね ^^;
食品には必ずカビの発生や腐敗がつきものです。
衣類もカビやダニが繁殖します。
そして、ティッシュ、トイレットペーパー、キッチンペーパーなどの紙類の買い溜めにもお気をつけ下さい!
衣類や紙類は繊維でできています。
繊維の特徴は湿気をよく吸収することです。
湿気を含みジメジメした環境になると、当然カビは発生しますよね。
でも、それ以外にも大量発生してしまう物があります。
それが、ダニやゴキブリ、ムカデ、それらをエサにするネズミです!
多くの害虫は湿気た場所が大好きです。
だから、紙製品を早め早めに買い込んでしまうと、消費するまでに長期間ストックすることになります。
その間に紙類は湿気ていき、カビやダニ、ゴキブリたちの温床になってしまうのです。
ティッシュやトイレットペーパーに黒い汚れが付いている時には、ダニやゴキブリの糞だと思って間違いありません。
カビやダニ、ゴキブリに汚されたティッシュやトイレットペーパーで、あなたは手や顔、お尻を拭けますか?
キッチンペーパーで食器や食卓を拭けますか?
大げさに言っているのではありません。
本来、衛生的に使用する紙類が不衛生な状態にしてしまう原因が、買い溜めだとしたら、それでもやめられませんか?
まとめ:日本人のまとめ買いは、お金と家のスペースの無駄遣い!
アメリカ人の「まとめ買い」には、ちゃんとした理由があります。
日本のように近くにいくつもお店がないこと、買い物は月に1回程度で済ませるという文化です。
一方、日本人の「まとめ買い」は、「安いから」、「ポイントが○倍だから」などです。
それは、本来の「まとめ買い」ではなく、安易な「買い置き」。
さらに厳しい言い方になりますが、「買いだめ」にすぎません。
私は決して不買運動をしているのではありません。
本当に必要な物を買うという賢い消費者になっていただきたいのです。
そうすれば、家の中に無駄な物は増えていきませんし、消費も進み、物たちが充分に活躍できる機会も増えます。
こうした状態が、「物を大切に使う」ということなんだと感じています。
厳しい表現もあったかと思いますが、どうかご容赦くださいね。
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