物を増やさない・減らせるノウハウ|物が多い人とシンプルライフの人の差を丁寧に解説!

かつては日本は世界一のシンプルライフの国民として評価されていました。
だけど戦後の日本人はドンドン物を増やし続け、国民1人当たりの物所有量は世界一になってしまいました。
同じ世界一でも全く真逆の国民になってしまっているのです。
皆さまはいかがでしょうか?
おそらく多くの人が、持っていない物はないって云うくらい物を持っていませんか?
衣類やバッグなどのファッションアイテムも食器も調理道具も家電製品も、家の中には溢れるほどの物が存在しているはずです。
物が増え続けて減らせない人と、シンプルな人との差は何でしょうか?
結論から申し上げますと、物の「厳選」の仕方や基準の差です。
物が多くて悩んでいる方、物の減らし方が分からない方はぜひこの記事を読んでみてください。
整理のプロ 整理istが分かりやすく丁寧にお話しします。
きっと、「なるほどね!」って気づきのヒントがあるはずです。
あなたにとっての大切なポイントを書いていますので、スマホのスクロールはゆっくり動かしながら読み落としのないようにお願いいたします ^^
目次
シンプルライフの人は「時間」の使い方が上手!
先程お話したように、今の多くの日本人は物で溢れています。
だけど一方で、シンプルライフと呼ばれる人たちもいます。
本来の日本人らしい物の持ち方で暮らしていらっしゃる人たちです。
決して、海外から入ってきた新しい暮らし方や文化ではありません。
シンプルライフの人たちは、物は少なく厳選されています。
と言って、決して不自由な生活をなさっているわけではありません。
逆に、物が少ない分、あと片づけも掃除も洗濯も全ての家事が短時間に済ませることができています。
シンプルライフの方が時間や気持ちに余裕があるのは、「時間」の使い方に差があるのです。
物が多い人とシンプルな人の差は「厳選力」です!
物が多い人や物が増え続ける人は、物を厳選することが苦手だと思います。
もっと分かりやすくお話すると、これにはコレ、これにはコレって云う風に用途を限定してしまっているのです。
今の日本人が一番失ったことは、「工夫力」や「応用力」だと言われています。
言い換えるなら「アイデア力」に乏しくなったのです。
ある一つの物を1つの目的にしか使わないので、物の数が増えてしまうのです。
具体的にお話ししましょう。
○○用洗剤を沢山持っていませんか?
日本人は「限定」が大好きな国民になってしまいました。
洗剤を例にお話ししますね。
お風呂用洗剤がなくなっていたら、あなたはどうしますか?
・すぐに買いに行く
・水かお湯だけで洗う
・今日は洗うのをあきらめる
どれも正解だと思います ^^
だけど、他には選択肢はないでしょうか?
では、次の質問です。
トイレ用洗剤で食器を洗う気になりますか?
この質問をすると、ほとんどの人は「無理!」「絶対にしない!」とお答えになります。
では、どうして無理なのでしょうか?
トイレ掃除用ブラシで食器を洗うのは、さすがに私も無理です ^^
だけど、トイレ用洗剤でどうして食器を洗うのは無理だと思うのでしょうか?
トイレ用洗剤が尿や便で汚れていますか?
では、次の質問です。
ボディソープがなくなっています。あなたはどうしますか?
・すぐに買いに行く
・水かお湯だけで洗う
・今日は体を洗うのをあきらめる
まぁ今日だけならいいかって、それも正解かもしれませんね ^^
だけど、他の方法は本当にないですか?
商品名やコマーシャルに洗脳されている限定大好きな日本人
先程の質問に対する私の答えは皆さんとは違います。
お風呂用洗剤がなければ、台所用洗剤かトイレ洗剤か窓ガラス用洗剤か、家の中にある他の洗剤を使って洗います。
トイレ用洗剤で食器を洗って、何がおかしいのでしょうか?
ボディソープがなくなっていたら、洗面所のハンドソープでもいいし、台所用洗剤でもOKだと考えます。
え~っ、信じられない!
って思ったんじゃないですか?
多くの人は、トイレ用・台所用・お風呂用・窓用・ボディ用・ハンド用という商品名や限定された用途名にこだわっているのではないでしょうか?
こうした合成洗剤は元の原料は全て石油です。
石油を化学的に作った人工物です。
何らかの汚れを落とすために作られた液体物です。
トイレ用とお風呂用などの洗剤の違いは何ですか?
細かな成分や添加物の違いはあっても、合成洗剤は他の何物でもありません。
ましてや肌に塗るモノでも、口に入れるモノでもありません。
トイレ用洗剤で食器を洗えないと思っているのは、用途を限定された商品名に洗脳されて、自分で勝手に固定概念を作ってしまっているのではないでしょうか?
台所用洗剤でトレイ掃除はできませんか?
そして、「トイレ」という言葉が「汚い」というイメージを強めています。
だから、トイレ用洗剤で食器を洗うなんて絶対に無理!って反応してしまうのです。
その証拠に、
台所用洗剤でトイレ掃除はできますか?
と訊くと、多くの人は「できます!」とお答えになります ^^;
これって不思議じゃないですか?
逆はOKっていうのはおかしくないですか?
トイレ用芳香剤を玄関に置けますか?
芳香剤も、トイレ用、玄関用、寝室用、リビング用などっていろいろ売っていますよね?
同じラベンダーの香りなのに何が違うのでしょうか?
まさに○○用という商品名が、あなたの固定概念を作っているのではないでしょうか?
カビキラー、キッチンハイター、トイレハイターの違いは?
家庭によっては、カビキラー、カビハイター、キッチンハイター、トイレハイターを複数持っていらっしゃいます。
カビにはカビキラーやカビハイターが効く!
キッチンのまな板やフキンにはキッチンハイターが効く!
トイレにはトイレハイターで殺菌!
用途限定の商品名に洗脳されているからではないですか?
中身は全部同じですよ ^^
一般的に「塩素系漂白剤」と呼ばれている物です。
襟袖用洗剤、スニーカー・上履き用洗剤は何がどう違うのでしょう?
洗濯洗剤にも、襟袖用とか、ズック・スニーカー用などと云った商品が売られていますよね。
今あなたが使っている洗濯洗剤と何がどう違うのか知って使っているでしょうか?
○○用という限定商品名を付ければ売れる!
私は食品バイヤーや商品開発を長年してきました。
日本人が〇〇用に弱いということをよーく知っています。
「お弁当用ハンバーグ」「朝食用鮭の切り身」「おつまみ用珍味」など、○○用商品を数多く作ってきました。
ほぼ全品ヒット商品にしてきました。
私が洗剤メーカーの商品開発者でしたら、「換気扇用ジョイ」を作るでしょう ^^
ギトギト油まみれの換気扇でもキレイにできるイメージを持ちませんか?
これがイメージ戦略です。
コマーシャルを使えば、さらに短期間に大きな成果をあげられます。
人の脳を洗脳するのは簡単です。
特に、○○用という限定が大好きな日本人はイチコロです ^^;
シンプルライフの人は洗剤の種類が少ない!
いかがでしょうか?
いかに、あなたが商品名やコマーシャルに洗脳されて、いろいろな洗剤類を買わされているのかに気がつかれましたか?
シンプルライフの人の家に行くと、洗剤の種類が少ないことに気がつきます。
それは、○○用に洗脳されたり固定概念を持っていないからです。
ひとつの洗剤がなくなったら、他の洗剤で代用するという工夫力、応用力を持っているからです。
家じゅうの掃除は台所用洗剤でできる!
私が開催している掃除セミナーでは、いろいろな洗剤の紹介や使い分けをレクチャーしていません。
極端な話、台所用洗剤で家じゅうの掃除ができますよ!をウリにしています。
台所洗剤こそ万能洗剤です。
油汚れにもタンパク質の汚れにも強い成分が添加されています。
衣類の洗濯に使えば、黄ばみや黒ずみ落としにも効果を発揮します。
だって、家じゅうの汚れはほとんどが油(皮脂)汚れとタンパク質の汚れだからです。
いかがでしょうか?
洗剤に特化したお話になりましたが、いかに今の私たちが余計なモノを買わされて持っているかを実感していただいたのではないでしょうか?
今持っている物を工夫や応用すれば、大抵の事は何とかなるんです。
ひとつのモノがひとつの目的や用途にしか使えないと考えるのではなく、あれにもこれにも使えるかも?使ってみようかな?ってアイデアを豊かにさせてみてください。
家族の普段使い用食器と来客用食器を持っている日本人
私が今住んでいる伯母の家には旅館か飲食店ができるほどの食器があります。
だけど、普段使いの食器よりも来客用の食器の方が数倍多いのです。
せいぜい近所の人や、たまに親戚の人が来る程度なのに大量の来客用食器が陣取っています。
あまりにも大量なので、家のリフォームの時には来客用食器専用の食器棚を作ってもらったほどです。
以前、私は伯母にこう言いました。
伯母さん、せっかくいい食器があるんだから普段の食事にも使おうよ。
すると、伯母はこう返してきました。
もったいない。
割れたらどうするの。
衝撃的な言葉でした ^^;
その家の住人が使おうとしているのにモッタイナイってどういうことなんだろう?
使いもせず食器棚にしまい込んでいる状態の方がモッタイナイはずなのに。
他の家でも例外なく、家族用と来客用食器を分けて持っています。
こんなことをしている国民は日本人くらいでしょう。
私の友人のイギリス人やオランダ人は、こんな日本人を不思議な習慣だと言います。
彼らは、家族用と来客用の食器を分けて持つことはほぼなく、来客にも同じ食器でもてなすそうです。
その代わり、本当にお気に入りの食器を厳選して所有するのだそうです。
日本人は真逆ですよね。
家族が使う食器は安物だったり、粗品でもらった物だったりですが、来客には特別な食器を使います ^^
確かに、日本人っておかしな国民だと思われても当然かもしれませんね。
○○用で衣類もたくさん持っています!
衣類もそうではないでしょうか?
普段着用、部屋着用、お出かけ用、仕事用、おしゃれ用・・・・・・
海外の人もある程度は分けて持っているかもしれませんが、日本人ほどではないでしょう。
勝負服、勝負下着、いろいろな戦略でメーカーやお店も販促をかけます。
クローゼットやタンス、衣装ケースに収まりきれない程持っているのに、ファストファッションで過ごしている時間の方が長かったりします。
シンプルライフの人たちは、家の中でもお出かけの時でも共有して着れる服に厳選しています。
だから、不意の来客時にも「ちょっと待って、着替えるから」なんてことは言わないんですよね ^^
買う時に2つ以上の用途が考えられるかどうかで判断する!
私は小物でも文具でも収納アイテムでも、何か物を買う時に考えている判断基準があります。
それは、ひとつのモノが2つ以上の用途や使い方ができるかどうか?です。
例えば、スクイジーという掃除道具があります。
一般的には窓ガラス用の掃除道具として売られている物です。
だけど、窓掃除用だけで買ってしまうと窓掃除以外の時には何の活躍もしません。
掃除道具置き場にしまって、使っていない時間の方が長くなります。
そこで考えます。
これはお風呂や洗面所の鏡掃除にも使えるかも。
お風呂の壁や床の水はけにも使えるぞ。
洗車の時にも車体や窓の水はけにも便利だな。
ひとつのスクイジーがいくつもの用途を持たせられます。
その分、しまっている時間よりも使っている時間の方が長くなります。
よし、買おう!と判断するのです。
今家にある物で何とかなるはず!で考える
物を増やさないためには、まずは今既に自分の家にある物で何とかならないかと考えてみてください。
テレビや雑誌で紹介されたグッズを見て、あれじゃなきゃダメなんだと考えてしまうので買ってしまうのです。
今の私たちはありがたいことに持っていない物はないくらい、いろいろなモノを所有しているはずです。
あれじゃなきゃダメって、新たに買わなくても同じようなモノを持っているはずです。
とりあえずは、それで試してみればいいのではないでしょうか?
冷蔵庫の野菜室を仕切る収納にしたい時に、もしも余ったファイルボックスがあれば代用できますよね。
テレビや雑誌に載っているのと同じじゃなくてもいいですよね。
家にあるケースや余ったタッパー容器でも応用できますよね。
家の中に使えるモノがあるのに、100円ショップに行って新しく買ってしまうのでモノはまた増えてしまいます。
着る服がないなんて言わずに、今持っている服を使ってコーディネイトしてみればいいのではないでしょうか?
本当のオシャレさんは、服の枚数ではなく着こなしを楽しんでいます。
そのために、ファッション雑誌やネットで参考になる画像を真似してみればいいのです。
無駄な買い置き品の買い物をなくせば節約効果も抜群!
日本人は買い置きのしすぎです。
早め早めの買い物のしすぎです。
買い置きや買い溜めは、無駄な時間やお金の浪費にもなります。
そして、買い置き品を置くためのストックスペースが必要になるので、家じゅうが収納スペースと物だらけになってしまいます。
シンプルライフの人たちは、絶対に早め早めの買い物をしません。
無くなったら他のモノで代用すればいいとか、無くなってから買いに行っても遅くはないという考え方を持っているからです。
ですので、無駄なお金を使わないので節約上手です。
買物という時間も短縮できるので、生活の時間に余裕ができます。
ストック品の置き場所や収納スペースがほとんどない分、家の中の居住空間が広く使えます。
まとめ:
幸せなことに今の日本人はあらゆる物を持っています。
お金もそれなりに持っているので欲しければ買うこともできます。
だから余計に、次第に日本人から「工夫力」や「応用力」が失われてしまったのかもしれません。
皆様の遺伝子の中には必ず日本人ならではの「知恵」があるはずです。
物を増やしたくない、減らしていきたいと思われているのなら、その「知恵」を目覚めさせてください。
「整理」とは、「捨てる」ではなく、物を「厳選する」ことです。
「断捨離」とは違います。
物を厳選して、あなたにとって本当に必要なモノに囲まれた暮らしをしていくことです。
もう一度、以下のポイントを今日からさっそく試してみてください。
- 1つの物で複数の使い方を考えてみる
- 1つに集約できないかと考えてみる
- ○○用などの限定に洗脳されない
- 今持っている物で工夫してみる
シンプルがいかにストレスが少なく、快適な暮らしを実現できるかを実感できるでしょう。
千利休の茶室がそうであるように、シンプルこそが「美」だとしていた日本人の心を思い出す事でしょう。
問題1:砂糖がなくなっていました。さぁ、どうしますか?
あなたは料理をしようとキッチンに立ったら、砂糖がなくなっているのに気がつきました。
さぁ、あなたはどうしますか?
すぐに買いに走りますか?
私はこうします。
・コーヒー用スティックシュガーで代用する
・みりんで甘みをつける
・はちみつがないか捜す
人はいざとなればいろいろなアイデアを考えます。
そのアイデアこそが「工夫力」や「応用力」になります。
問題2:トイレットペーパーがなくなっていたらどうしますか?
あなたはトレイに入るとトイレットペーパーがなくなっていることに気がつきました。
早く用をたしたいので買いに行く時間はありません。
さぁ、どうしますか?
すぐに買いに行きますか?
私はこうします。
・ティッシュでとりあえず代用する
・ポケットティッシュで代用する
・ウエットティッシュでもいいか
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