キッチンや洗面所のシンク下収納の失敗例から一番大事なことを学びましょう!

いろいろな家庭のシンク下収納を見てきました。
または、テレビや雑誌でも収納事例を見ることがあります。
確かに、見た目もセンス良く、オシャレな収納も多いです。
使い勝手もよく考えられています。
だけど、私から見ると一番大切なポイントが欠けている気がしています。
実例を見ながら解説します。
皆様もご自宅の現状をもう一度見直してみてください。
目次
「思いやり収納」とは?
私は「思いやり収納」をずっと提唱し続けています。
「思いやり収納」を簡単に説明しますと、
次に使う時のことを考えた仕組みや状態になっていること
・自分さえよければいい
・自分さえ使い勝手がよければいい
こうした収納は「ジコチュウ収納」と呼びます。
特に最近気になっているのは、「見た目重視型収納」です。
私は「インスタ映え収納」と呼んでいます ^^;
私は決して、見た目がキレイだったりセンスの良い収納を否定しているのではありません。
どうか誤解しないでくださいね。
他人の目を気にしすぎて、見た目だけの収納になさっている人が多いのです。
インスタなどのSNS上には、そうした見た目だけ重視の収納写真が氾濫しています。
例えば、以下の収納を見てどう感じますか?
確かにキレイですよね。
だけど、どの引き出しやボックスに何が収まってるのかがすぐに分るでしょうか?
自分は分かってても、家族にとってはいかがでしょうか?
いくら、例えば無印良品で揃えてセンス良く作ったとしても、「思いやり」のエッセンスが込められていなければ、それはジコチュウなのです。
家族にも共有できてこそ、収納は完成できるのではないでしょうか?
「思いやり収納」の中で一番重要なポイントは?
私が提唱している「思いやり収納」についてをご理解していただけましたか?
さらに、「思いやり収納」の中でも一番忘れてはいけないポイントが「安全性」なんです!
くどいようですが、いくら上手に収納ができていても、見た目がキレイでも、「危険」な状態になっていては何にもなりません。
ここ数年、日本各地でいろいろな災害がおこっていますよね。
地震、豪雨による水害・・・
私が現在住んでいる岡山県は日本一安全な地域だと言われてきました。
でも、2010年7月に倉敷市真備町は豪雨により土手が決壊し、町の1/3が水害にあいました。
「災害は忘れた頃にやってくる」と昔から言います。
決して他人事ではないのです。
「明日は我が身」という意識を絶対に忘れてはいけません。
いざという時のために前もって備えをしておかなくてはいけません。
以下の収納は安全でしょうか?
タンスや食器棚の上は棚でもなければ収納スペースではありません。
キッチンの吊戸棚には、鍋やフライパン、土鍋、ホットプレート、卓上コンロなどは収納していませんか?
頭より高い場所に、万が一落下したときに危険な物が収納されていないでしょうか?
もしも、その下に子供がいたらどうなってしまうでしょうか?
壁に棚を作って花瓶などを置く。
壁面収納といって壁一面を本棚にする。
冷蔵庫の上に収納家具を置く。
包丁などをマグネットで。
急にグラグラと地震が来た時に安全でしょうか?
収納とは、いかに物を沢山収められるかが大事なのではありません!
自分や家族の「安全性」を最優先してほしいのです。
多くの人が、この「安全性」を忘れていたり軽視している気がします。
自分は大丈夫、我が家は大丈夫。
どんな保障があるでしょうか?
「明日は我が身」を意識した安全な収納を心がけていただきたいです。
キッチンや洗面所のシンク下収納のソレダメ!
前置きが長くなりましたが、「思いやり収納」「安全性」の視点で、いろいろなシンク下収納をチェックしてみます。
私はただ単にダメダシするために書いたわけではありません。
皆様の現在の状態に照らし合わせて、見直すべき箇所がないかを確認していただきたいのです。
いくら家の中が収納上手でキレイでも、危険な住まいであっては何にもならないのですから。
シンク下収納実例 1
このキッチンシンク下収納で、最初に気になるのが「小麦粉」「カップヌードル」です。
どちらも常温保管できる食品です。
でも、ちゃんと裏表示にはこう書いています。
キッチンシンク下は、排水管があります。
水だけではなくお湯も流しますよね。
かなり高温多湿の状態になるのです。
賞味期限は未開封で、ちゃんとした環境で保管した場合での表示です。
早目にカビが生えたり、品質劣化になり万が一は食中毒にもつながります。
小麦粉などの粉類はダニやゴキブリも大好物です。
少なくても粉類は湿気て固まってしまいます。
これで、衛生的に安全でしょうか?
シンク下収納実例 2
ここでまず目が行くのはキッチンペーパーです。
先ほどもお話しましたが、シンク下は高温多湿な場所です。
普段は扉や引出しは閉めていますので、余計に湿気がこもります。
そうした場所にキッチンペーパーなどの紙類を収納するのは危険です。
紙類はすぐにカビが生えます。
ダニやゴキブリは紙を餌にしたり、巣をつくります。
衛生的に使うはずの物が保管中に不衛生な状態になってしまってはいけませんよね。
シンク下収納実例 3
ここには、お米が収納されていますよね。
すぐそばには排水管が見えていますよね。
もう言わなくてもお分かりになりますよね。
もう1か所、すごく気になることがありますが、皆様は何かお分かりですか?
多くの家が同じ状態だと思いますので、気がつかない人が多いと思います。
それは「包丁」です。
扉の裏に包丁収納ってのは珍しくないですよね。
これが阪神淡路をはじめ、大地震の時には人を大けがさせた原因のひとつです。
大きな揺れだと扉や引出しはすぐに開いてしまいます。
すると、包丁が外に飛び出すわけです。
子供の手が届く場所に包丁を収納しない!
包丁収納を地震に備えても大切なことですが、日常の危険にも配慮してください。
扉や引出しに包丁を収めていると、幼児でも簡単に開けられるので危険なのです。
お化粧をしているママを見て、子供が真似して化粧品を触りたがります。
それと同じで、料理をしているママを見て包丁にも興味を持ちます。
想像なさってみてください。
あなたのお子さんが包丁を持って遊んでいるシーンを!
シンク下収納実例 4
さて、この写真を見て何か気がつきますか?
多くの家でも見られるキッチンと洗面所のシンク下収納です。
キレイに収納されていますよね。
使い勝手も良さそうですよね。
この写真を見て、何も違和感を感じないとしたら、もしかすると「思いやり収納」がまだ不十分なのです。
私がここで指摘するポイントは、「洗剤類」なんです。
これまで私は「安全性」視点からの収納重視をお伝えしてきました。
特に幼児や赤ちゃん向けの安全性です。
幼児や赤ちゃんは大人や親の想像を超えた行動をするものです。
子供には、洗剤と飲料の区別はできません。
似たような容器に入っているモノはジュースだと思います。
特に、カビキラーやキッチンハイターなどの塩素系漂白剤をどこに収納しているか?を今すぐチェックしてください。
おちょこ1杯飲んでも子供にとっては致死量になります。
たとえ中性洗剤でもジュースと間違って飲んだら、子供は救急病院行きです。
そうした危険な物を子供の手が届く場所に収納するのは正しいでしょうか?
何にでも興味を持つ子供はすぐに手に取ったり、なめたり、口に入れます。
親がいかに安全な環境をつくってあげるかが大切ではないでしょうか?
どうか子供の目線や気持ちになって収納は考えてあげてください。
まとめ
洗剤類の収納はどこにすればいいの?
一言で言うと、子供の手が届かない上の方です。
ただし、先ほどの落下の危険には配慮なさってください。
シンク下には何を収めればいいの?
キッチンシンク下には、
・フライパンや鍋などの調理道具
・卓上コンロ、ホットプレート
・缶詰、ペットボトルなどの常温ストック品
・大皿などの食器(グラス系はダメ)
洗面所シンク下には、
・ゴム手袋
・スポンジなどの掃除グッズ(ストック品)
・ドライヤー


人間の脳には、空間を埋めたくなる本能を持っているそうです。
空いてるスペースを使わなきゃモッタイナイとか、何か物を置けないかな?って考えようとします。
冷静になってみてください。
置く物や収める物がなければ空けておけばいいだけなんです。
無理に物を詰め込もうとするからギューギューになってしまうのです。
空間がある方がカビも生えにくいし、ダニやゴキブリも生息しにくいのです。
いかがでしたでしょうか?
私の「思いやり収納」や「安全収納」はご理解していただけたでしょうか?
お子様をお持ちの方には特に、「安全性」を最優先した収納を心がけていただきたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。