モノを捨てられない人に「捨てろ!」「捨てて!」「捨てたら?」は言ってはいけません。
あなたはご家族や身近な人に、「捨てろ」とか「捨てて!」、「捨てたら?」って言っていませんか?
それで効果はありましたか?
相手は喜んでいましたか?
すんなりと捨ててくれましたか?
もしかすると、それってジコチュウな言葉なのかもしれませんね。
スッキリ・キレイな暮らしを実現なさりたい気持ちはよく分かります。
だけど、捨てるのが苦手な人に「捨てて!」は絶対に言ってはいけません!
私がこれまで多くのお客様にアドバイスしてきた経験や家族に対して行ってきた方法をお話していきます。
どうぞ最後までお付き合いください。
目次
「捨てろ!」「捨てて!」「捨てたら?」はジコチュウの言葉
相手に対して、「捨てろ」とか、「捨ててよ!」、「捨てたら?」って言える人は、自分がモノを捨てられる人だからです。
テレビや雑誌で片づけのカリスマ的な人が、「物を捨てましょう!」、「捨てなきゃキレイになりませんよ」って言ってるのをよく耳にします。
それって、その人がモノを捨てられるからですよね。
または、こんな人もいます。
自分も物を捨てるのが苦手なのに、人には「捨てて!」「捨てたら?」って言っているパターンです。
特に、父親や母親に対して、「捨ててくれなきゃ、将来私が困るんだからね!」って感じです。
自分が捨てられる人であっても、捨てられない人であっても、人に「捨てて!」って命令口調で言うのは「ジコチュウ」そのものです。
上から自分の希望や意見を押し付けたのでは、相手の心は全く動かないんです。
人はまずは心が動かなければ、体は動かないのです。
心が動いていないのに体が先に動くことはありません。
「映画を観たい」って心が動くから映画館に行くわけです。
「おしゃれにしたい」って心が弾むからブティックや美容院、エステに行くのです。
「安室ちゃんに会いたい」って思うのでライブチケットを申し込んで観に行くのです。
では、もしも、あなたが物を捨てるのは平気な人だとして、または自分は捨てるのが苦手な人も含めて、次の事を言われたらどうでしょうか?
「この服、着ていないんだったら捨てたら?」
「昔のレコードは聴けないんだから捨ててよ!」
「冷蔵庫の中、いい加減捨ててキレイにしろよ!」
はい、わかりました!って素直に言うことがきけますか?
すんなりと捨てられますか?
自分が言われて嫌な気持ちになる言葉は人も同じ気持ちになるものです。
そして、言う側の人も必ずしも良い気持ちではないはずです。
言う人も、言われる人もストレスを感じる言葉では効果はないし、益々険悪なムードを作ってしまいがちです。
相手の心を動かして協力してもらいたい時は言葉を整理しましょう!
最近、多くの人が【言葉の整理】ができなくなっていると感じます。
言うべき大事なことを言わずに、あえて言わなくてもいいことを言っていることってないですか?
例えば、急に雨が降ってきたのでご主人が洗濯物を入れてくれたとします。
例えば、普段の夕食のおかずは大皿にドン。でも今日はおしゃれにテーブルコーディネイトされています。
そこで、あなたはご主人や奥様に何と言いますか?
- おおっ、珍しい!
- だから雨が降ったんだ 笑
- やればできるじゃん!
- 普通はしてくれないのに何か怪しい
- 隠し事でもあるの?
- 浮気でもしてるの?
- やっと気がついてくれた
- どう?家事って大変でしょ?
どれか思い当たる言葉はありませんか?
ドキッとした人はいませんか?
確かに言いたくなる気持ちも私は分かります。
だけど、これらの言葉は少なくとも褒めてる言葉にはなっていませんよね。
相手は言われて嬉しくはないですよね。
あなたもそう言われて喜べないですよね。
せっかく、相手の人があなたのことを思ってしてくれたことなのに、こうした言葉を返したのでは台無しですよね。
言葉を整理して返してあげてください。
- ありがとう。
- 助かったわ。
- すごい!
- うれしいね
靴下をいつも脱ぎっぱなしにするご主人に困っていた奥様にアドバイスした実例
奥様 : うちの主人はいつも靴下を脱ぎっぱなしにするので困ってるんです。
たまには洗面所に持って行ってよって言うけど全然してくれないんです。
どうにかなりませんかね?
私 : それは困ったもんですね。
ひとつ奥さんにお尋ねします。
ご主人は今までに一度も洗面所に持って行ってくれたことはありませんでしたか?
本当に全然ですか?
奥様 : まぁそう言われれば何回かはあったかも。
私 : では、その時にご主人に何か言葉を返されましたか?
奥様 : えっ、何を?
私 : 例えば、「ありがとう」とか「たすかったわ」とかです。
奥様 : いいえ、別に。
してくれて当たり前だし、たまたまだったかもしれませんしね。
私 : 確かに、やって当たり前ですし、たまたまだったかもしれません。
でも、日々の中でこうした小さなチャンスを逃がしているのも事実なんです。
今度また同じようなチャンスがあったら言葉を必ず返してみてください。
奥様 : え~、でも「ありがとう」とか「たすかったわ」って何か言いにくいですね。
私 : なるほど。
それでは、もっと効果的な方法を試してみてください。
奥様 : なんて言えばいいんですか?
私 : 「見たままを言葉にして返す」という方法です。
これは脳科学や心理学で「認証」といって実証されているんです。
奥様 : まだよくわかりません。
私 : たとえばこうです。
「靴下、洗濯カゴに入れてくれたのね」です。
これだったらどうです?言えません?
奥様 : それだったら言えます。
私 : では、試してみてください。
必ずチャンスはまたきますので。
それから3週間が経って、私の携帯電話が鳴りました。
?? : 佐藤さん、すごいことになりました!
えらく興奮なさっている女性でした。
私 : すみません。どちらさまでしょうか?
?? : あっ、すみません。先日来ていただいた〇〇です。
私 : ああどうも。どうなさったんですか?
奥様 : 昨夜お風呂の用意をしに行ったら洗濯カゴに主人の靴下が入ってたんです。
あっ、これが佐藤さんが言ってた小さなチャンスか!って思い出しました。
それで、「見たままを言葉にして返す」方法をしたんです。
「靴下洗濯カゴに入れてくれたのね」って言ってみたんです。
私 : ご主人は何て言いましたか?
奥様 : 「おお」って 笑
でもそのあと、入れちゃマズかったのか?って言ったの。
そしたら私も自然と、「ううん、ありがとう。助かるわ」って言葉が出ちゃいました 笑
私 : なるほど、よかったですね。
奥様 : でもそのあとが凄かったんです!
あの主人が「今度から気をつけるよ」って言ってくれたんです!
私 : おめでとうございます ^^
奥様はご主人に上から「靴下片づけてよ!」、「洗濯カゴに入れてよ!」とは言っていません。
でも、ご主人は自ら今度から気をつけるって言われました。
これこそが、「言葉の整理」です。
ご家族や職場など周りの方を責めるのではなく、「言葉を整理」して返してあげてください。
その言葉は、「見たままを言葉にして返す」だけでしいです。
脳科学や心理学で言う「認証」とは、自分のことをちゃんと見てくれてるっていうことが人の最大の喜びという意味です。
あなたは美容院に行って髪をキレイにしてきました。
または、今日はオシャレな服を着ています。
ご主人や彼氏が何にも言ってくれなかったらどうですか?
「この人、何にも気がつかないの?」って、ちょっとムカッってなりませんか?
「あれ、美容院に行ってきたの?」
「髪、キレイにしてもらったね」
「おお。オシャレにしてるじゃん」
そう言われただけでも嬉しい気持ちになりませんか?
相手はあなたを見たままを言葉にしただけです。
男性も女性に言葉を返すようにしましょう!
だから、これって男性にもお願いしたいことです。
気がついたら言葉にして返してあげてください。
男はいちいち口にするもんじゃないっていつの時代ですか?
そんなことをいつも言ってたら軽い男に見られる?
いいえ、言わない方が軽くて鈍感な男と思われるだけです。
「おお、今日のおかずは旨そうだな~」
「ああ、美味しかった~」
「髪型変えた?」
「あれ?メガネしてないじゃん」
「いつもの口紅とちがう?」
見たまま・感じたままを言葉にして返してあげてください。
「認証」は男性も女性も嬉しいものなんです。
ただし、男性にも女性にも申し上げておきます。
見たまま・感じたままを言葉にして返す「認証」は、相手を気持ちよくする効果です。
相手をけなしたり、中傷、怒りをぶつけるという意味ではありません。
感謝の気持ちを伝えたい。
でも、ありがとうが言いにくい。
そんな時に効果的なんです。
注意!勉強している子供に頑張りなさい!は余計な言葉
勉強をしている子供に向かって
「がんばりなさい!」
「今度のテストいい点数とるのよ!」
なんて言ってませんか?
これも「言葉の整理」が足りません。
子どもは今勉強しているんです。
中には嫌々やってる子もいるんです。
体調が悪い時もあります。
そんな子供に対して、
「がんばりなさい!」
「いい点数とりなさい!」
余計な言葉です。
子どもは一気にやる気をなくします。
モチベーションやスイッチが切れた子供はダラダラになります。
すると、今度はママやパパは怒ります。
「早くしなさい!」
「ダラダラ、グズグズするんじゃない!」ってね 笑
「ああ、すごい!ママが何にも言わなくてもちゃんと宿題してるのね。」
「ママ、うれしいわ」
見たまま・感じたままの言葉で充分です。
子どもも、ママはちゃんと自分を見てくれてるって嬉しいはずですよね。
男の「その服買った?」、「あれ、そんな服持ってたっけ?」は褒め言葉
女性のあなたが気がつかないところで、男は褒めてることって結構あるんです。
これは男の私から女性の皆様へのお願いを込めたアドバイスとして受け取ってくださいね ^^
「あれ?その服買ったの?」
「おや?そんなバッグ持ってたっけ?」
男にそう言われたら、あなたは何て返してますか?
「ううん、前から持ってたよ。」
「もう信じられない。随分前に買ったやつじゃん。」
時々、嘘をついたり、誤魔化していませんか?
なんだか、
「無駄遣いしたのか!」
「またそんなの勝手に買って!」
って言われてるような気がして。
だけど、必ずしも男はそういう意味で言ってるんじゃない事の方が多いんです。
つまり、先ほどもお話したように「認証」をしているわけです。
見たまま・感じたままを言葉にして言ってるわけです。
「似合ってるよ」とか、「いい感じじゃん!」って照れくさくて言えないもんだから、見たまま・感じたままで言ってるんです。
だから、こんな時は、嘘や誤魔化したりせず、女性も素直に受け取ってあげてください。
「気がついてくれた?」
「そうこの前、バーゲンで買ったの。」
「どう似合ってる?」
男はこういう風につなげてもらえれば、「うん、似合ってると思うよ」、「いいじゃん!」って次の褒め言葉が出やすくなるんです。
この方がお互いにHAPPYですよね。
嘘をついてもバレます。
「ママ、その服、この前買ったやつだよね。」ってね 笑
「言葉の整理」や「認証」についてはご理解していただけたでしょうか?
人の心を「言葉」で動かし、それが体を動かすことにつながる。
自分が言って欲しい言葉を相手に伝える。
家族や職場の誰かに手伝ってほしい、協力してほしい、そんな時は命令ではなく、相手の心が動くような言葉を整理して投げてあげましょう!
言葉はタダです。
言葉は魔法です。
今日から早速、小さなチャンスを活かしてみてください。
あなたが変われば、必ず相手も変わります。
捨てない整理|自分も相手にも「選んで・分ける」から始めればハッピーエンド
最初にお話したように、人から「捨てろ!」って言われるのは嫌なものです。
自分では「捨てなきゃな」とか、「捨てようかな?」って思ってるのに、人から上から目線で言われると腹が立ちます。
「絶対に捨てるもんか!」って反発心さえ覚えます。
例えば、
奥さん:使ってない釣竿は捨てたら?
男はこう言われるとちっちゃなメンツをつぶされた気がして反抗してきます。
ご主人:よく言うよ。だったらお前もクローゼットの着ていない服を捨てろよ!
奥さん:またいつか着るの!
ご主人:俺もいつか使うから取ってんの!
奥さん:もう勝手にすればいいじゃん!
ご主人:ああ、そうします~
しばらく険悪なムードが漂います。
子どもやペットまでも暗い雰囲気に居たたまれなくなります。
「捨てる」を捨てて整理しましょう!
「断捨離」の影響なのか、「捨てる」があまりにもクローズアップされすぎたために、「捨てる」だけが物を整理する方法と考えてしまっています。
分かっちゃいるけど捨てられない!
だったら、「捨てる」を頭から捨てて整理の作業をしてみませんか?
私はお客様のお宅に整理・片づけのお手伝いに行った時にこう言っていました。
「私は捨てるお手伝いに来たわけじゃないです。」
「捨てるは考えなくていいですからね。」
「まだ物を捨てなくていいですよ。」
「いいえ、捨てちゃダメです!」
つまり、相手の中にある「捨てる」の洗脳や呪縛を解くのです。
「捨てなくていい」って言われたお客様は不思議な表情をしながらも、少し安心した様子になりました。
まずは、あなたも周りの人に「捨てる」を言わないことから始めてください。
子どもに、「遊んでいないおもちゃは捨てようか?」って言うから、「全部遊んでる!」って返ってくるんです。
親や高齢者にも「いい加減捨てていこうよ!」って言っちゃうから、「モッタイナイ」、「まぁまた今度するから」になっちゃうんです。
どんな相手にも「捨てる」は言わない。
「ママは捨てたりしないから安心しなさい」
「お母さん、捨てなくていいからね。」
まずは、そう言って安心させてあげてください。
「選んで・分ける」ことから始めるのが整理・整活
では、捨てずにどうやって整理していけばいいのかをお話ししていきますね。
一言で言うと、
選んで・分ける
です ^^
まずは「捨てる」は考えずに「選んで」・「分ける」作業だけでいいんです。
そして、「選ぶ」・「分ける」ためには基準が必要ですね。
自分に無理のない、ストレスにならない基準でいいです。
例えばこんな感じです。
- この服は、気に入ってる?気に入ってない?
- このバッグは、好き?嫌い?
- このホームベーカリーは役に立ってる?立ってない?
- この食器は、使ってる?使ってない?
- よく着てる?ほとんど着てない?
って言うと、使ってないけど、
「いつか・・・」
「もしかすると・・・」
「いざって云う時に・・・」
「痩せたら着れるかも・・・」
「何かに使えるかもしれない」
って考えてしまう人もいると思います。
その理由は、まだあなたの頭の中に「捨てる」が残ってて、整理の邪魔をしているからです。
いいですか?
「捨てる」は今は考えなくていいんですよ。
「捨てる」の洗脳や呪縛から自分を解き放してくださいね。
基準は何でも構いません。
上のような単純な基準で「選んで」・「分ける」だけで試してみましょう。
あのコンマリこと近藤麻理恵さんは、この基準を「ときめき」にしてみたらどうですか?って提案したに過ぎないわけです。
「ときめき」の基準で上手く選んで、分けることができた人もいれば、できなかった人もいます。
特に男性や高齢者には通用しませんでした。
だって、「この服、ときめく?」って言われても、男にはピンとこないからです。
因みに、93歳の伯母に「この服はときめく?」って聞いてみたことがあります 笑
すると、こうでした。
「なにそれ?ときめくってどういうこと?」
「そんなもんは、もうとっくに置いてきたよ」だって 笑
「ときめき」が流行れば、多くの人はそれしか基準はないって洗脳されてしまいます。
「断捨離」が流行れば、「捨てる」だけが基準だと勘違いします。
基準なんてなんでも構わないのです。
自分で決めればいいのです。
「選ぶ」・「分ける」
だったら、物を捨てられないあなたにもできそうじゃないですか?
ハードルは低くないですか?
私はこれまでにこのアプローチで物が捨てられない・捨てるのが苦手な人を導いてきました。
捨てなくてもいい。
選んで分けていきましょう。
高齢者の人も、この言葉とアプローチだったら、すんなりとできるんです。
「ママは捨てたりしないから安心しなさい。」
「あなたがよく遊んでるおもちゃと、あんまり遊んでいないおもちゃを一緒に分けとこうね。」
「その方がおもちゃも選びやすいよ。」
「すぐに遊べるよ。」
「これ、よく遊んでる?」
「これ、好き?」
こんな感じで子どもにもアプローチしてあげてください。
そして、大事なことがもうひとつあります。
「一緒に」です。
「自分でやっておきなさい!」ではなくて、一緒にやろうね!です。
だって、子どもや整理の仕方が分からない人に一人でやっておきなさい!は、あまりにも酷です。
自転車に乗れない人に「乗ってみろ!」
パソコンができない人に「資料を作っておけ!」って言ってるようなものです。
必ず、その人に寄り添ってあげて、「一緒に」を忘れないで下さいね。
そして、できた時には先ほどの「言葉の整理」や「認証」を思い出してください。
「見たまま」・「感じたまま」を言葉にして返すでしたよね。
こんな言葉も効果抜群なのでご参考になさってください。
- すごい!言わなくてもできてる。
- ええっ、なんで分かったの?
- どうして気がついたの?
- へー、そんなやり方もあるんだ~
- 良く知ってるね。
これは心理学で実証されている『男を落とす時に効果大のセリフ』と言われています。
男性や子供には特に効果的だそうです。
ただ、女性も嬉しくなる言葉だと思いますので、男性の皆様も使ってみてください。
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